概 念 ・ 定 義
CHARGEの名前は本症にみられる症候の頭文字からできたもので、多発先天形態異常をもって生まれる児のうち、これらの組み合わせの合併頻度が多いことから、Pagonらによって疾患概念が確立した。よって、単一の疾患ではなく、CHARGE連合という。多彩な臨床症状を示し、重症度も非常に幅がある。

疫 学
その頻度は、1/10,000と考えられている。全人種に認められ、性差はない。

病 因 ・ 遺 伝 性
不明。胎生期の器官形成の異常によると考えられているが、その成因は遺伝的要因のみではないと推測されている。ほとんどの症例が孤発例である。ただし、家族例もまれに存在する。

臨 床 像
C: coloboma of the eye
種々の部位の眼の欠損(虹彩、網膜、脈絡膜欠損など)。網膜や視神経のcolobomaでは、これにより視力低下、視野欠損、網膜剥離、視神経萎縮などが生じる。小眼球症を認めることもある。しばしば羞明感を訴える場合がある。

H: heart defect
約80%の症例が、種々の先天性心奇形 (PDA, TOF, DORV, VSD, ASDなど) を有する。

A: atresia of the choanae
骨性あるいは膜性の後鼻孔閉鎖(両側あるいは片側。チューブが鼻から挿入できない)。これによる上気道閉塞により呼吸障害を呈することがある。

R: retardation of growth and/or development
生下時は体重は正常であるが、その後、様々な程度の成長障害(多くの症例では生後6ヶ月以内に3パーセンタイル以下となる)を認める。精神運動発達遅滞の程度は様々である。

G: genital and urinary abnormalities
男児では、停留睾丸、小さい陰茎などを認める。思春期になってから二次性徴の遅れ、欠如をみることが多い。15〜25%に腎泌尿器系の奇形(腎異形成、馬蹄腎、水腎症、逆流症など)を認める。

E: ear malformation and/or hearing loss
多くの症例で特徴的な耳介の変形 ( CHARGE ear ) を認める。短く、かつ幅広い、丸い耳介に、耳垂の欠損や低形成を有する。通常、左右の耳介で形が異なる。難聴は、軽度から重度まで、約80%に合併する。外耳道狭窄、耳管機能不全、内耳奇形、感音性難聴なども有する。補聴器が必要な多くの場合、その特異的な耳介の形から補聴器がかけにくいことが多い。


顔面神経麻痺(最近はcolobomaの頭文字Cに加えて、更に C: cranial nerve と呼ばれている)

約40%の症例で顔面神経麻痺を、また30%の症例で第,召稜梢牲个両祿欧砲茲襪隼廚錣譴誡覯湿祿欧鯒Г瓩襦4虧未枠鸞仂里箸覆襦4虧命牲佶竅磴梁減澆垢訃豺腓蓮感音性難聴を合併する可能性が高い。

口蓋裂、口唇裂(15〜20%)

哺乳摂食障害、口蓋咽頭機能不全

筋緊張の低下と嚥下や口蓋咽頭機能に関与する脳神経の麻痺によると考えられる。


その他
小顎症、中枢神経奇形、下垂体機能不全などが報告されている。


自然暦と予後
生命予後は合併症(心疾患など)の重症度による。それらが管理されれば良好である。

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参考文献: 別冊 日本臨牀 領域別症候群 33より 「CHARGE association / 川目 裕」

この内容は、川目先生(長野県立こども病院遺伝科)の許可を頂いて掲載しています。
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